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2021.1.28 更新

果物は適量なら大丈夫

医療法人財団順和会山王メディカルセンター院長 国際医療福祉大学医学部教授

山中 寿先生

季節の果物は旬が感じられる上に、おいしいですよね。「果物はヘルシーだから、尿酸値にもきっと良い影響があるはず」と思って果物をたくさん食べる方がいます。
しかし、果物に含まれている果糖(フルクトース)には尿酸が作られるのを促す働きがあるため、尿酸値が高い人にとって果物は残念ながらヘルシーな食べ物とは限りません。
意外と知られていない、高尿酸血症と果糖の関係について解説します。

水分補給はジュースより水・お茶で

果糖は果物だけではなく、ジュースやスムージーといった甘い飲み物にも入っています。
果糖が多い食べ物や飲み物は次の通りです。

果糖が多い食品・飲料(可食部100gあたり)

ぶどう 7.1.g

ぶどう(濃縮還元ジュース) 6.1g

りんご(皮むき) 6.0g

サイダー 5.2g

※1より作成

果物をまるごと1個食べるのは難しいですが、ジュースであればすぐに500ml程度なら飲むことができます。そのため、ジュースのほうが果糖の量が増えてしまいがちです。
また、よくジュースに入っている「コーンシロップ(果糖ブドウ糖液糖)」は高濃度の果糖を含んでいます。
アメリカでの疫学調査によると、フルーツジュースや果糖の多い果物の摂取量が多い人たちほど、痛風の発症率が高い傾向がありました。※2
ジュースは1日コップ1杯(120〜150ml)程度にとどめましょう。水分補給をするときは、水やお茶がおすすめです(水分補給については「10 こまめな水分補給で尿酸値を下げられます」を参照してください)。

よくある思い違い⑦果物はヘルシーだから尿酸値にも良い
実は果物に含まれる果糖が尿酸を増やします

<参考>日本痛風・核酸代謝学会・編集『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版』(診断と治療社)

<参考>山中寿・著『尿酸値を下げたいあなたへ』(保健同人社)

<参考>厚生労働省e-ヘルスネット「果物」

※1 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

※2 Jee Woong J Choi 1, Earl S Ford, Xiang Gao, Hyon K Choi:Sugar-sweetened soft drinks, diet soft drinks, and serum uric acid level:the Third National Health and Nutrition Examination Survey.Arthritis Rheum.2008 Jan 15;59(1):109-16.doi:10.1002/art.23245.

文/おいしい健康編集部

医療法人財団順和会山王メディカルセンター院長
国際医療福祉大学医学部教授
山中 寿先生

1980年三重大学医学部卒業。83年東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター助手、85年米国スクリプス研究所研究員、91年東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター講師、97年同助教授、2003年同教授、08年同所長。20年より現職。

医療法人財団順和会山王メディカルセンター院長 国際医療福祉大学医学部教授 山中 寿先生

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