潰瘍性大腸炎は大腸の病気ですが、実際に体の中ではどのような状態になっているのでしょうか。詳しく解説します。
大腸の粘膜が傷ついたり、ただれたりします
潰瘍性大腸炎は、大腸に炎症が起きることにより大腸の粘膜が傷つき、ただれたり(びらん)、はがれたり(潰瘍)する病気です。腹痛や頻回の下痢、血便などの症状が生じます。
病変の範囲によって3タイプに分けられます
潰瘍性大腸炎の病変は、基本的には直腸から口側へ広がっていきます。病変の範囲によって、病変が直腸に限られる「直腸炎型」、脾彎曲(大腸が曲がっている部分)までに留まる「左側大腸炎型」、脾彎曲を超えて広がる「全大腸炎型」の3つに分けられます。
症状によって軽症、中等症、重症に分けられます
排便回数、血便、発熱、脈拍、貧血(ヘモグロビン値)、赤沈(赤血球沈降速度。赤血球が試験管内を沈んでいく速さのこと。速度が基準値をはずれることで、からだに異常があることがわかる)の程度によって、重症、中等症、軽症に分けられます。
基本的には、軽症や中等症では通院による治療になりますが、重症では入院が必要になります。
<参考>『潰瘍性大腸炎の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識』難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班)
文/おいしい健康編集部