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2021.5.19 更新

嗜好品や生活習慣で気をつけること

東京医科歯科大学消化器内科 潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センター センター長

長堀正和先生

飲酒や喫煙はもちろん、日々の運動など、どんなことに注意すればいいのでしょうか。嗜好品や生活習慣について解説します。

カフェインは制限しなくてOK

カフェインを含む飲料を飲んでも症状が悪化しないようであれば、制限しなくても大丈夫です。*1
ただし、多量に飲むことで消化管を刺激し、下痢等の症状が引き起こされることもあるので気をつけましょう。

飲酒量には気をつけましょう

アルコールは消化器官に負担がかかるため、体調に応じて調節を。適量に抑えるといいでしょう。*1
活動期においては下痢が悪化することがあるので、気をつけましょう。

喫煙はやめましょう

どの研究でも一致して、喫煙はよくない経過をとることがわかっています。様々な観点からみても有害ですので、禁煙しましょう。

体調がいいときは運動をしましょう

寛解期にあり、体調がいいときは運動をしても問題ありません。 適度な運動で筋肉量を維持することも重要です。

しっかり睡眠をとりましょう

寝不足はからだにストレスをかけることになり、再燃に影響する可能性もあります。睡眠時間を十分確保し、良質な睡眠を心がけましょう。

*1『潰瘍性大腸炎とクローン病の栄養管理』P106 講談社

<参考>『クローン病・潰瘍性大腸炎の安心ごはん』女子栄養大学出版部
<参考>『炎症性腸疾患患者さんの食事についてQ&A』難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(鈴木班)

文/おいしい健康編集部

東京医科歯科大学消化器内科
潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センター センター長
長堀正和先生

東京医科歯科大学卒業。米国マサチューセッツ総合病院などを経て、2020年4月より現職。専門は、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群。炎症性腸疾患の発症に関する疫学研究がテーマ。厚生労働省科学研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班のメンバーでもある。

東京医科歯科大学消化器内科 潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センター センター長 長堀正和先生

医師の指導のもと栄養指導を受けている方は、必ずその指示・指導に従ってください。