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2021.5.21 更新

痔の最大の原因は便秘です

医療法人恵仁会松島病院 大腸肛門病センター医師

松島小百合先生

医療法人恵仁会松島病院 大腸肛門病センター医師

紅谷 鮎美先生

痔を予防・改善するためには、なんといっても肛門に優しい便を出すことが大切です。

軽くいきむだけでスルリと出る便が理想

排便のときに便がかたくて強くいきまなければならなかったり、便の出が悪くてトイレで長時間頑張らないといけないのは悪い排便といえます。具体的には硬くてコロコロの便、短くかたまった硬い便、水分が少なくて表面にひび割れのある便です。
逆によい排便とは、トイレで軽くいきむと2~3分以内にスリルと残便感がなく出る便。水分が80%くらいで表面がなめらかでソーセージ状(またはバナナ状)の便です。
あなたの便はどんな状態ですか? 次の表と照らし合わせてみましょう。

ブリストル便形状尺度

①うさぎの糞のように硬く、コロコロとしている

②小さい塊が集まったソーセージ状の硬い便

③ひびがはいったソーセージ状の便

④柔らかいソーセージ状の便

⑤小さな塊にはっきり分かれた柔らかい便

⑥形が定まらず輪郭が整ってない崩れた便

⑦固いもの含まない水っぽい便

※「日本消化器病学会ガイドライン」サイト「過敏性腸症候群(IBS)ガイドQ&A」参照

【判定は?】
1~2 :硬過ぎる便です。
3~5 :正常便の範囲。ただし、3の便だと硬く出しずらい場合もあり、そうした症状があればさらに柔らかい便が適切であると判断される場合もあります。
6~7 :柔らかすぎて、下痢と判断されます。

便通を整えるのに重要なのは食生活

もし、習慣的にブリストル便形尺度の1、2、6、7の便が出ていたら、あなたはすでに痔の危険ゾーンに入っているかもしれません。本格的な痔になる前に、今から便通を整えて痔を遠ざけましょう。

便は、食べた物から、体に必要な栄養素が吸収された後の残りカス。もとをたどれば食べ物です。便秘や下痢、痔になるかならないかは、食事が大きく関係します。あとで詳しく説明しますが、便通の改善には食物繊維が豊富に含まれる食材や、乳酸菌やビフィズス菌がとれる食品を毎日適量摂るのがおすすめです。

<参考> 日本大腸肛門病学会編集「肛門疾患(痔核・痔瘻・裂肛)・直腸脱診療ガイドライン2020年版(改訂第2版)」(南江堂)

<参考> 松島誠ほか監修「食事療法はじめの一歩シリーズ 痔で悩む人の毎日ごはん」(女子栄養大学出版部)

<参考> 日本消化器病学会ガイドラインHP「過敏性腸症候群(IBS)ガイドQ&A」

文/高橋裕子

医療法人恵仁会松島病院
大腸肛門病センター医師
松島小百合先生

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医療法人恵仁会松島病院
大腸肛門病センター医師
紅谷 鮎美先生

医療法人恵仁会松島病院 大腸肛門病センター医師 紅谷 鮎美先生

医師の指導のもと栄養指導を受けている方は、必ずその指示・指導に従ってください。