コレステロールが大量に含まれる食品をとると、血液中のLDL-コレステロールやHDL-コレステロールの値にも影響があるのか、気になるところですね。
体内のコレステロールのうち、食べ物からのものは約2割。残りの約8割が肝臓で作られたものです。
食品に含まれるコレステロールをどの程度気にしたらいいのか、どんな食品にコレステロールが多く含まれているのか?などについて、説明します。
食事からのコレステロールの影響は不明確
食事からとったコレステロールが血液中のコレステロールにどう影響するかは、まだ明確な結論が出ておらず、はっきりとわかっていません。
ですから、コレステロールをどのくらいまでなら食品からとっていいという数字は現在、決まっていません。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準 2015年版」「同 2020年版」では、以前にはあった摂取コレステロールの上限値がなくなりました。しかし、これは「いくらでも食べていいですよ」という意味ではありません。
コレステロールが多い食品は飽和脂肪酸も多く含むので、続けて食べるのではなく、たまのごほうびとして食べるのがおすすめです。
LDL-コレステロールが高い人は1日200mg未満に
ただし、LDL-コレステロールが高い人はこれまで通り、食事からとるコレステロールの制限が必要です。1日あたりのコレステロールを200mgより少なくしましょう。
まずはどんな食品にコレステロールが多いのか知っておくことが大切です。コレステロールが多い食品には卵や魚卵、レバーなどがあります。
卵(1個) 210mg
タラコ 175mg
鶏レバー 185mg
たとえば卵が好きで毎日3個食べているという人なら、1日に食べる量はそのままで3日に1度にするか、毎日1個にとどめてください。
食事からのコレステロールが血液中のコレステロールに与える影響は個人差が大きいので、「コレステロールが多い食品をあまり食べていないのにLDL-コレステロールが高い」という人は、食べ物以外の原因が関係していると考えられます(02 「脂質異常症」とはどんな病気ですか?をご参照下さい)。
<参考> 動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2018年版
<参考> 七訂 食品成分表 2020
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文/おいしい健康編集部