糖尿病というと、食事制限のイメージを持たれる方が多いかもしれません。2型糖尿病の治療において、「食事」はどのような役割があるのでしょうか。
治療の目的は健康な人と変わらない生活を送ること
2型糖尿病の治療は、高血糖による代謝異常を改善し、血糖値の維持を通じて、糖尿病性網膜症や糖尿病性腎症、神経障害といった合併症を予防すること。健康な人と変わらない生活の質(QOL)を保ち、健康な人と変わらない寿命を全うすることを目的にしています。
基本的に治療は、食事療法と運動療法からはじまり、状態によって薬物療法が加わります。
なかでも「食事」は、血糖コントロールの中心的な役割を担い、薬の効き目にも関わります。日々、何をどのように食べるかは、糖尿病の治療において大きな役割を担うのです。
糖尿病の食事で食べていけないものはありません
「食事療法」と聞くと、食事の難しさや大変さが思い浮かびますが、糖尿病の食事はいわば健康長寿食。食べていけない食品はなく、特別なメニューがあるわけでもありません。
エネルギー量や栄養バランス、食事のリズムや摂り方といった、食事のきほんをおさえながら、日々の食事で実践していきましょう。
<参考>『糖尿病診療ガイドライン2019』編・著 日本糖尿病学会(南江堂)
文/おいしい健康編集部