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2020.4.6 更新

糖尿病の治療になぜ食事が大切か

筑波大学 内分泌代謝・糖尿病内科

准教授 矢作直也先生

糖尿病というと、食事制限のイメージを持たれる方が多いかもしれません。2型糖尿病の治療において、「食事」はどのような役割があるのでしょうか。

治療の目的は健康な人と変わらない生活を送ること

2型糖尿病の治療は、高血糖による代謝異常を改善し、血糖値の維持を通じて、糖尿病性網膜症や糖尿病性腎症、神経障害といった合併症を予防すること。健康な人と変わらない生活の質(QOL)を保ち、健康な人と変わらない寿命を全うすることを目的にしています。

基本的に治療は、食事療法と運動療法からはじまり、状態によって薬物療法が加わります。

なかでも「食事」は、血糖コントロールの中心的な役割を担い、薬の効き目にも関わります。日々、何をどのように食べるかは、糖尿病の治療において大きな役割を担うのです。

糖尿病の食事で食べていけないものはありません

「食事療法」と聞くと、食事の難しさや大変さが思い浮かびますが、糖尿病の食事はいわば健康長寿食。食べていけない食品はなく、特別なメニューがあるわけでもありません。

エネルギー量や栄養バランス、食事のリズムや摂り方といった、食事のきほんをおさえながら、日々の食事で実践していきましょう。

<参考>『糖尿病診療ガイドライン2019』編・著 日本糖尿病学会(南江堂)

文/おいしい健康編集部

筑波大学
内分泌代謝・糖尿病内科
准教授 矢作直也先生

筑波大学医学医療系内分泌代謝・糖尿病内科准教授。東京大学医学部卒。日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院特任准教授を経て2011年より筑波大学准教授(ニュートリゲノミクスリサーチグループ代表)。医師として糖尿病やメタボリックシンドロームの診療にあたりつつ、研究者としてニュートリゲノミクス研究を推進。薬局と医療機関との連携による糖尿病早期発見プロジェクト「糖尿病診断アクセス革命」の展開など活動は多岐にわたる。著書に『遺伝子制御の新たな主役 栄養シグナル』(編集;2016年、羊土社) など。

筑波大学 内分泌代謝・糖尿病内科 准教授 矢作直也先生

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