朝、食事が摂れなかったり夜遅くに食事をしてしまったり、食事の時間や間隔は不規則になりがちです。
このような不規則な食生活は、糖尿病にどのような影響があるのでしょうか。
朝食の欠食は血糖コントロールに影響あり
みなさん、朝ごはんをきちんと食べていますか?
2017年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、成人の朝食欠食率は男性では約15%、女性は10%ほどと推定されています(2017年時点)。欠食とは、「菓子、果物、乳製品、嗜好品などの食品のみの場合」「錠剤などによる栄養素の補給、栄養ドリンクのみの場合」「何も食べない」に該当した場合を指し、欠食率は男女ともに20代が最も高く、次いで30代、40代に続きます。
20代の男性では約3人に1人、女性では約4人に1人が朝食を摂っていないということが明らかになりました。
朝食を食べずに昼食まで空腹の状態が続くと、昼食と夕食のあとに血糖値が上昇しやすくなります。血糖コントロールの悪化につながるため、糖尿病の食事に、朝食の摂取は欠かすことできません。
遅い時間の食事の弊害は「太る」だけではありません
遅い時間に食事を摂ると、寝るまでの時間が非常に短くなります。食事で摂ったエネルギーが消費されずに貯蔵されてしまうため、太りやすくなります。
またさらには、就寝中も高血糖状態が続き、高血糖による合併症が起こりやすくなります。寝る前や遅い時間に食事を摂ることは、太ることだけではなく、血糖値にも影響があるのです。
食事を摂り終える目安は、寝る3時間ほど前まで。遅い時間の食事は避けて、朝ごはんをしっかり食べましょう。食事のリズムを毎日一定に保ち、3食きちんと食べることが大切です。
<参考>『糖尿病診療ガイドライン2019』編・著 日本糖尿病学会(南江堂)
文/おいしい健康編集部