歯や骨をつくる成分でもあるカルシウムも、妊娠中に積極的に摂ってほしい栄養素の1つ。摂取したい量と、カルシウムが多く含まれる食品を紹介します。
胎児の体をつくったり、授乳をすることでカルシウムが失われがちに
カルシウムの推奨摂取量は、18~49歳の女性で1日650mg。妊娠中、授乳中も同じ量の摂取が推奨されています。(※1)
妊娠中は胎児の体をつくったり、出産後は母乳育児をすることによって、母体からカルシウムが失われがちになります。もともと日本人女性のカルシウム摂取量は平均的に少ないため(下図参照)、妊娠前から積極的にカルシウムの摂取を心がけることが大切です。
乳製品のほか、緑黄色野菜、豆類、小魚からも摂取を
カルシウムを摂取するなら、同時に、たんぱく質やエネルギー補給にも役立つ、牛乳やプロセスチーズなどの乳製品を食べるのがおすすめです。
ほかにも、緑黄色野菜、豆類、小魚などにもカルシウムが豊富に含まれています。カルシウムを多く含む食品を組み合わせて摂り、不足しないように気をつけましょう。
(100gあたり)
●低脂肪牛乳 130mg
●濃厚牛乳 110mg
●プロセスチーズ 630mg
●ヨーグルト(全脂無糖) 120mg
●乳酸菌飲料 43mg
出典:文部科学省 日本食品標準成分表 2015年版(七訂)追補 2018年、小山裕子 他「サービングサイズ栄養素量 100 -食品成分順位表-」(第一出版)
(100gあたり)
●さばみそ煮(缶詰) 210mg
●ししゃも 330mg
●焼き豆腐 150mg
●生揚げ 240mg
●小松菜 150mg
出典:文部科学省 日本食品標準成分表 2015年版(七訂)追補 2018年、小山裕子 他「サービングサイズ栄養素量 100 -食品成分順位表-」(第一出版)
カルシウムが1食300mg以上摂れるレシピ
※1 厚生労働省公表「日本人の食事摂取基準(2020度版)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf
<参考>厚生労働省公表「令和3年妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康なからだづくりを~」
<参考>「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」
文/渡辺有紀子
編集/おいしい健康編集部